DXのイメージ DX クラウドと連携 モバイル活用 セキュリティ チャート ワークフロー スケジュール 利用者情報 コミュニケーション 生成AI LLM RAGの概念図 KB 検索 生成 倫理 将来展望 質問 休憩 ツール チェックリスト
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障害福祉サービスのDX入門:ICTと生成AIで現場が変わる

3時間(50分×3コマ)初心者向け 講義スライド

  • ねらい:DXの基礎から、現場で使えるICT・生成AIの実践までを体系的に学ぶ
  • 対象:障害福祉サービスの職員・管理者・運営責任者
  • 特徴:具体事例・チェックリスト・すぐ使えるテンプレートを多数紹介
  • 持ち帰れる価値:明日から始める「小さな一歩」と「失敗しない導入のコツ」

本日の構成と進め方

  1. 第1コマ:DXの基礎と重要性(50分)
    • DXとは/なぜ今必要か
    • ICTツールの基本とメリット
  2. 第2コマ:ICT活用の実践(50分)
    • 記録・報告のデジタル化
    • シフト・利用者情報・コミュニケーション
    • 導入のベストプラクティス
  3. 第3コマ:生成AI活用と将来展望(50分)
    • 生成AI基礎/現場活用
    • ナレフルチャット導入事例(参考)
    • 倫理・リスク・次の一歩
第1コマ 50分 休憩 10分 第2コマ 50分 休憩 10分 第3コマ 50分

第1コマ:DXの基礎と障害福祉サービス分野での重要性

土台をつくる:用語・背景・ツールの全体像

  • DXの定義と「デジタイゼーション/デジタライゼーション」との違い
  • 現場課題とDXで解決できること
  • ICTの基本ツール群(クラウド、モバイル、ID管理)

DXとは?

  • デジタイゼーション:紙→デジタル(例:紙記録を電子化)
  • デジタライゼーション:業務プロセスをデジタル前提に最適化
  • デジタルトランスフォーメーション(DX):
    • データとテクノロジーで「サービス・仕事のやり方」を再設計
    • 人材・組織・文化の変革を伴う
  • 目的は「人にしかできない価値提供」に資源を振り向けること
Digitize Digitalize DX

なぜ、障害福祉サービスでDXが必要か

  • 人手不足・採用難:限られた人員で質を維持・向上
  • 多職種・多拠点・多様な提供形態:情報断絶を埋める
  • 記録・請求・監査への対応:正確性・追跡性・標準化
  • 利用者中心ケア:チームで把握・共有・連携を円滑に
  • 働く人の負担軽減と安全向上(転記ミス・見落としの削減)
課題 → DX → 連携 / 効率 / 品質

ICTツールの基本(全体像)

  • クラウドサービス:記録・共有・バックアップの基盤
  • モバイルアプリ:現場での入力・閲覧・写真/音声活用
  • ID/アクセス管理:権限・多要素認証・監査ログ
  • 連携:スケジュール、請求、BI(可視化)とのデータ連携

クラウド導入のメリットと注意点

  • メリット:自動バックアップ/更新、どこでも閲覧、初期費用抑制
  • 注意点:個人情報保護、データ保管場所、BCP、権限設計
  • 最低限:多要素認証、端末のリモートワイプ、パスワード方針

モバイル活用の基本

  • 現場入力(音声入力・写真添付・チェックリスト)で転記ゼロへ
  • MDM/MAMで端末管理:紛失時の遠隔ロック/データ削除
  • オフライン対応:電波不良時の一時保存と同期設計

導入による具体的メリット

  • 業務効率化:二重入力削減、承認の迅速化
  • 情報共有:多職種連携・夜勤→日勤の引継ぎ精度向上
  • リスク低減:記録の時刻・変更履歴、監査対応が容易
  • 人材定着:負担軽減と働きやすさの向上
ICT 1日あたり記録時間

ミニ演習:紙・転記を洗い出す(5分)

  • 紙で運用しているものを3つ列挙(記録、連絡帳、申請など)
  • 「入力→転記→承認」のどこにムダがあるか可視化
  • 削減インパクトが大きい順に優先度を付ける
発表:代表1〜2名、各1分

セキュリティ・プライバシーの基本

  • 最小権限・役割ベースのアクセス、持出しデータの暗号化
  • 端末・アカウントの共有禁止、監査ログの定期確認
  • 個人情報の取り扱い規程と同意、外部送信の統制

Q&A(5分)

  • 自事業所で最初に取り組むべき一歩は?
  • 紙とデジタルの併用期間のコツは?
  • セキュリティ教育をどう定着させる?

休憩 10分

  • 第2コマ:ICT活用の実践 へ
  • 戻り時間を設定し、再開時刻を共有しましょう

第2コマ:ICT活用の実践

記録・シフト・利用者情報・コミュニケーションの要点

  • 現場で「確実に効果が出る」領域から始める
  • テンプレートとルールでバラつきを抑える

記録・報告業務のデジタル化

  • 入力の一貫性:プルダウン・選択式+自由記述
  • 音声入力・写真添付で時短と正確性向上
  • 承認フロー・差戻し・タイムスタンプ
  • 検索性:利用者・日付・タグで横断的に検索

良いデジタル帳票の条件

  • 現場で3タップ以内で完了する短いフロー
  • 必須項目・ガイドテキストで記載漏れ防止
  • テンプレート化:事業形態ごとに最適化
  • 出力:監査・家族向け報告・統計の多用途に対応

音声入力・写真活用のコツ

  • 定型文+音声で60秒記録を15秒へ短縮
  • 写真は個人特定に配慮。施設内のみ閲覧、外部共有は同意必須
  • キャプションとタグ付けで後から検索しやすく

インシデント・ヒヤリハットのワークフロー

  • 即時入力→自動通知→一次レビュー→再発防止アクション
  • タグ(転倒、誤薬等)で傾向分析と月次レビュー
  • 学びをテンプレに反映して改善をループ

スケジュール・シフト管理の活用

  • 資格・配置基準・時間外の自動チェック
  • 勤務希望・休暇申請をモバイルで完結
  • アラート:欠員・残業・ワークライフバランス指標

連携で「転記ゼロ」へ

  • 記録→請求→BI(実績とケア時間の可視化)
  • シフト→勤怠→給与(締め作業の自動化)
  • API/CSV連携を事前確認、標準コードの統一

利用者情報管理システムの導入ポイント

  • 役割ベース権限:最小権限・退職時の即時停止
  • 変更履歴・監査ログ・エクスポート制限
  • 計画・記録・評価・家族共有の一貫性を確保

コミュニケーションツールの活用

  • 職員間:チャンネル(部署/委員会/インシデント)で整理
  • 利用者・家族:同意・ガイドライン・対応時間を明確化
  • 既読強要禁止、緊急連絡と通常連絡を分離

導入時の進め方(失敗しない型)

  • 目的とKPIを決める(例:記録時間を30%短縮)
  • スモールスタート→短期検証→横展開
  • 現場チャンピオンを指名、トレーニングとFAQ整備
  • 週次ふりかえりで改善ループを回す
計画 実行 検証 改善

ベンダー選定チェックリスト

  • セキュリティ:認証方式/データ保管/監査ログ
  • 機能:必須要件の標準対応、将来拡張、API
  • 運用:サポート、SLA、トレーニング、料金体系
  • 乗換:データ移行手段とエクスポートの可否

コスト試算とROIの考え方

  • 可視化:時間短縮(人件費)+ミス削減(リスク)+離職抑制
  • 初期費用/月額/端末費/教育費を合算、1年・3年で比較
  • 「やめるコスト(解約・データ移行)」も事前確認

BCPとオフライン運用

  • 停電・通信断の想定:紙バックアップと同期手順
  • データの多重バックアップ、復旧訓練
  • 緊急連絡網と代替チャネル(音声通話/SMS)

Q&A(5分)

  • 自事業所の「最初の導入対象」はどれが最適?
  • 現場の抵抗感をどう乗り越える?
  • 評価・定着のためのKPI例は?

休憩 10分

  • 第3コマ:生成AI活用と将来展望へ
  • 質問があれば再開後にまとめて扱います

第3コマ:生成AIの活用と将来展望

現場での使いどころ・ナレフルチャット参考事例・倫理とガバナンス

  • 生成AIの基本概念(LLM・RAG・プロンプト)
  • 現場活用のユースケースと導入ステップ
  • 倫理・リスク・運用ルール

生成AIの基本(LLM)

  • 大規模言語モデル(LLM):テキスト生成・要約・分類・翻訳
  • プロンプト設計:目的・入力ルール・出力形式を明確に
  • RAG:自組織の文書を安全に参照して回答精度を高める

現場での生成AIユースケース

  • 記録の要約・振り返り・夜勤→日勤の引継ぎ文生成
  • マニュアル・手順書・研修テキストのドラフト作成
  • 問い合わせ対応のFAQ化・職員ポータルの検索
  • 音声文字起こし・議事録要約、多言語コミュニケーション補助

AIアシスト文書化フロー(例)

  • 現場入力→AI要約→人がチェック→確定→共有
  • プロンプトに「除外項目」「機微情報の伏せ方」を定義
  • 自動化は「最終確認の人間」を外さない

ナレフルチャット(参考)とは?

参考:Knowleful 事例ページ

  • 社内文書・手順書・Q&Aを横断検索し、AIが要約して回答
  • 権限に応じた閲覧制御、更新も容易でナレッジが蓄積
  • 問い合わせ業務や教育を効率化し、平準化に寄与

注:具体的な効果数値や機能は導入先・設定により異なります。最新情報は公式ページをご確認ください。

ナレフルチャット:システム概要(一般的なイメージ)

  • 知識ベース:PDF/Word/ウェブFAQ等を取り込み・更新
  • 検索+生成:RAGで根拠を添えて回答、参照元リンク付き
  • 権限管理:部署ごとに閲覧範囲を制御、利用ログを保持
知識ベース 検索/要約 チャットUI

導入効果(参考例)

  • 問い合わせ対応時間の大幅短縮(一次回答の即時化)
  • 手順・規程の周知徹底、教育の平準化
  • 過去事例の再利用で品質・スピード両立

事例の詳細は公式サイトをご参照ください:https://www.knowleful.ai/case/saving/

問い合わせ1件あたり対応時間(例)

生成AI導入の倫理・リスクと注意点

  • 機微情報の取り扱い:外部送信の統制、匿名化、最小化
  • ハルシネーション対策:根拠提示、ダブルチェック、禁止事項の明示
  • バイアス・公平性:レビュー体制と改善ループ
  • ログ・監査:入力/出力の記録、権限と保存期間の設定

運用ルールとガバナンス(ひな形)

  • 利用範囲と禁止事項(診断断定・無根拠の提案等を禁止)
  • プロンプト標準:目的、入力テンプレ、出力形式、引用ルール
  • レビュー体制:最終確認者、エスカレーション、改善記録
  • 教育:導入時研修+月次ミニ研修(5〜10分)
AI利用ルール 目的 / 禁止 / 体制 / 記録

将来展望と準備すべきこと

  • 構造化データ×AIで予兆検知・個別化支援に発展
  • 音声アシスタント・デバイス連携(見守り・転倒検知等)
  • データガバナンス強化とベンダーロックイン回避

明日からの30-60-90日プラン

  • Day 0–30:紙と転記の棚卸し、KPI設定、パイロット選定
  • Day 31–60:ICT導入(記録/シフト)、運用ルールと教育
  • Day 61–90:生成AIの小規模導入、FAQ整備、効果測定と改善
0-30 31-60 61-90

最終Q&A(5分)

  • 自事業所への適用・優先順位の相談
  • 導入障壁の解消アイデア出し
  • 必要なテンプレート・支援の確認

まとめと次のアクション

  • DXは「小さな成功体験の積み重ね」から
  • ICTで転記ゼロ化、生成AIで知識活用を加速
  • 今日の学びを、明日の現場の1改善へ